・・staff column・・かくれ脱水に注意

先日、テレビで熱中症特集をしていました。
その中で気になったのが『かくれ脱水にもご用心!』という栄養学科教授の言葉です。

熱中症といえば高熱が出るイメージがありますが、実は体の中では水分が失われる脱水が最初に起こる病気であり、この脱水状態は、最初のうちは気づきにくいため脱水に気付かない状態を『かくれ脱水』と名付け注意を呼びかけているそうなんです。

熱中症は人によって進行度が違いますが、必ず最初の段階でかくれ脱水が起こります。
そのため、かくれ脱水の段階で早めに対応すれば熱中症はかなり防げるといいます。

さらに夏バテもかなりの頻度でかくれ脱水に原因があるそうですよ。
体の中の体液が減ると消化器系への水分が減るので、食欲が減ったり消化機能が落ちてすぐにおなかを壊したりします。まさに夏バテの状態が、かくれ脱水の場合が多いのです。

ここで、かくれ脱水や脱水状態を見分ける方法をご紹介します。

◆握手をして手が冷たくなっている場合◆
体の水分が足りない可能性があります。循環が悪くなると手が冷たくなるので脱水状態のサインになります。

◆親指の爪を白くなるまでギュッと押してから離す◆
元のピンク色に戻るまでに3秒以上かかる場合、脱水状態になっている可能性があります。

◆手の甲の皮膚を引っ張る◆
元の状態に戻るまで3秒以上かかる場合、脱水状態が疑われます。

◆脱水状態になると舌の表面がザラザラしたり赤黒い色になる◆
体調が悪くてこれら1つでも当てはまる場合は、脱水の対策が必要です。

さらに、脱水状態時の対策です。

まず『経口補水液』などで水分補給をすることが必要です。水やお茶には電解質が足りないので、水分だけを補給しても完全には治りません。

脱水が進んだ時は水だけよりも、体に必要なナトリウムイオンなどの電解質がバランスよく含まれている経口補水液が効果的です。
経口補水液はドラッグストアなどでも購入できますが、家庭でも簡単に作れるそうですよ。
作り方を見つけたのでこちらもご紹介します。

■水・・・1リットル
■塩・・・小さじ1/2(3g)
■砂糖・・・大さじ4と1/2(40g)
これらをしっかり溶けるまで混ぜれば完成です。

健康な人にとってはあまりおいしくない飲み物だと思いますが、脱水状態の人が飲むとすごくおいしく感じるそうです。飲みにくければレモン汁を加えるのもオススメとか。

以前もコラムにしましたが、経口補水液は一気に飲まずにコップ1杯分を30分かけて飲むのが目安。こまめに摂取しないと意味がないんですよね。
そして、日持ちしませんので作ったその日の内に飲んでください。
熱中症は、経口補水液を飲めば防げる病気です。熱中症対策のためにかくれ脱水の段階で十分な対応を取りましょう。

2013.8.1 里見 記

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